あらかたひとりのブログ

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Astronomical instruments 天文機器

天文機器の先駆けとも言えるノモンと呼ばれる影の長さを測る棒は紀元前6世紀アナクシマンドロスの功績とされているが、実際にその詳細な記述(ヘロンやプトレマイオスによる)があるのはヘレニズム時代後期である。

紀元前432年にはメトンがアテナイにおいてヘリオトロピオンを使って至点を観測したとされているが、これは水平な台に固定された柱に過ぎないものだったかもしれないし、4世紀に当時の学者が至点や分点を観測した機器の詳細がどのようなものか、何もわかっていない。

ヒッパルコスは円をバビロニア式に360分割した機器を使った最初のギリシア人である。また彼はアルマゲストに言及されている "four-cubit dioptra"(太陽や月の見かけの直径を測るための機器)を採用したことでも知られており、天体間の角度を測定する機器も持っていたようだ。同じくヒッパルコスは、星の位置から夜の時間を測る平面アストロラーベを考案したとされている。

当時の天文機器としては他にもアルマゲストに記されているが、ヘレニズム時代の遺物ではアンティキティラ島の機械が有名である。