Atomism 原子論
原子の存在を仮定する理論のことで、小さな不可分の粒子が物質の構成要素であるとする。「切れない」「目に見えない」といった意味で古代哲学者が使った言葉が元。
一般的に、固さや重さといった特徴を持った微粒子が空の空間を運動し、微粒子が集まることで色や香りといった特徴を持つようになると説明される。
原子論はレウキッポスやデモクリトスの主張と言えるが、これは実験的調査によるものではなく思弁的なものだった。これはパルメニデスによって提唱された無限の分割に対する回答として提唱されたようだが、そこには空虚な空間がありそのため物体が運動できるという主張も含まれていた。
ヘレニズム時代にはエピクロス哲学が同様の主張を行っており、知覚や思考も微小な物体によっているというその唯物論的な考え方がルクレティウスの書物に引き継がれることになった。