あらかたひとりのブログ

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Cleruchy クレルキー

古代ギリシアの植民地で、入植者が元の都市の市民権を保持しており完全には独立していなかった種類のもの。

元々は古典期、紀元前6世紀から特にデロス同盟の時代にかけてアテナイに支配された入植地に対して使われていた。ただし紀元前5世紀ごろからアテナイ市民権を失うことはなくなったようで、コロニーとの区別はつかなくなった。おそらく元々の居住者が残っている場合は「クレルキー」であり、そうでない場合は「コロニー」であったのだろう。

紀元前404年のアテナイの敗北により多くのクレルキーは失われた。クレルキーの人数はアンドロスの250人からカルキスの4000人まで様々で、入植者はアテナイ市民の権利を維持した。アテナイには住んでいなかったもののアテナイ市民として兵役につき、戦争税を納め、宗教活動に参加したようだ。ただ、紀元前4世紀にはアテナイから派遣された官吏がクレルキーを監督するようになった。