あらかたひとりのブログ

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Botany 植物学

古代ギリシアやローマでは植物とその生長についてよく知られており、油や香水、薬草の知識も豊富であった。正確な命名法はなかったが、地元の人々は穀類や野菜に限らずドクニンジンやマンドレイク、ケシなどについて理解し利用していた。

ミケーネ時代においては香水・香油産業があったことが伺え、ホメロスは眠りを誘うケシの乳液について言及し、ヘルメスをハーブの贈り主として讃えている。またサッフォーやテオグニスは花とハーブを比喩表現に使い、アスクレピオスの伝統的な医療には手術、呪文とともに鎮静剤や薬草が使われた。アリストテレスやテオフラストスは水準の高い観察された事実を伝え、特に後者の著作「植物誌」計9巻は、農学や薬学も含む現存する貴重な文献である。

ヘレニズム時代にはこの範囲は拡大され、インドへの航海のために多くのスパイスが使われるようになった。