あらかたひとりのブログ

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Childbirth 出産

出産は一般に女性、つまり家族や隣人あるいは経験ある助産婦が関わるもので、男性の医師は困難な場合のみ呼ばれることが想定されていた。

ヒポクラテスの論文には出産について議論があり、陣痛の始まりは胎児の運動によるものでそれにより膜が破れるためとか、分娩が長引いて上手くいかない場合は死産や多胎になるとか記載があった。出産を促すために激しく揺さぶったり陣痛を早める薬物も提案されており、それでもうまくいかなければ医師は器具を使って胎児を取り出すこともあったようだ。子宮は筋肉というより容器と想定されていた。アリストテレスは痛みが下腹部だけでなく腿や腰にも起こりうること、そして女性は努力と正しい呼吸によってうまく分娩できると記している。また紀元前3世紀、ヘロフィルスは解剖により子宮が筋肉であることを明らかにし、のちにガレノスはそれが胎児を排出する力を持っていると論じた。

古代ギリシアでは伝統的に、出産は血が流れるという理由で穢れになると思われており、そのため聖域での出産は禁じられていた。またオリンポスの女神が出産するような表現はないが、最も祈られたのはアルテミス・エイレイシア
あるいはヘラであった。