Breast-feeding 授乳
授乳は献身の証であり、一部の哲学者によれば善良な女性の義務であった。
授乳は母親の子供への愛着を増し、子供は与えられた母乳に影響されると知られていた。母乳を与えようとしない母親は怠惰や無関心であるとして非難されることもあったかもしれないが、一方、乳母は一般的であり、ギリシア語やラテン語で看護婦を意味する言葉には子供に乳を与える人という意味があった。
紀元1~2世紀のギリシアの医師ソラノスは、乳母の選択方法や授乳にあたってワインを飲まないこと、離乳は4~6ヶ月目にできることなどを記している。また授乳中の女性は性行為を控えるように助言された。
古代ギリシアには「子育てに関わる」という意味の Kourotrophos という称号を持つ神がいるが、一方授乳に関する神は古代ギリシアにもローマにもなかった。