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Bronze 青銅

青銅は銅と錫の合金であり、銅より硬く融点が低い。

古代においては銅も青銅も単語上区別されていなかった。紀元前3000年より前のエジプトやメソポタミアで青銅の器具が見つかっており、ミノア時代には銅9:錫1の比率が一般的となった。鉄が使われるようになるまで青銅は実用的な唯一の金属であり、彫刻や家庭用品、前5世紀以降は貨幣などに使われ、古代では一貫して使われ続けた。ちなみに銅と亜鉛の合金である真鍮は古代ローマ以前には見られなかった。

銅は古代世界において広く見つかり、ギリシアではエウボイアのカルキス、キプロス、そしてイタリアではブルティウム、エトルリア、エルバなどが主な供給源だった(古代ローマ時代はスペインが主な供給源)。錫は初期においてはイランやその先から運ばれてきていたかもしれない。その後スペインやブルターニュコーンウォールが主な産地となったようだ。貴金属と比べると比較的安価で、地方によって青銅の区別がされていたようだ。

古代の青銅は金と同じような輝きを放ち、表面にはしばしば金メッキが施された。その利用用途としては、ハンマーで板状にしてリベットでつなぎ合わせたり、家庭用品に加工したり、アルカイック期においては彫刻の制作に使われたり、レリーフ装飾に使われたりした。また接合手段として、リベットと合わせて錫や銅によるはんだも使われた。