文化的に高度な、洗練された話法
新型コロナウイルス感染防止のため、
ハグやキス、狭い空間での飲食やお喋りが避けられている。
こんな状況でふと、筒井康隆の「関節話法」を思い出した。
「タケヒゴ人間」で通じる人がいれば嬉しい。
昭和に書かれた、まあその、SF小説と言えるものだが、異星人との外交が当たり前のように行われている世界で、地球人はマザング人と交流するようになる。
このマザング人が「豆細工のタケヒゴ人間」といった様相なのだが、この種族は関節を鳴らすことでコミュニケーションするのだ。
音だけでなく、どこを鳴らしているかといったボディランゲージも重要であり、自然と相手を見ないと意味が通じず、したがって割り込んでの話などもできない、という設定だ。
筒井康隆らしくこの話はドタバタで幕を閉じるのだが、例えば電車内でむやみに喋れなかったりした際に、何らかの口から発しない言語が役に立つような気がする。
というか、手話じゃん。
手話凄くね?
カミュの「ペスト」をオマージュといっては失礼かもしれない、豊かな色彩に彩られた小説ということだけど、まあ凄い下品だよね。
いや筒井康隆好きなんだけどね。