あらかたひとりのブログ

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Class struggle 階級闘争

階級闘争、その概念やフレーズはマルクス主義と不可分に結びついている。

マルクスはこの言葉を古代ギリシア・ローマ社会に適用しただけでなく、アリストテレスからこの概念が歴史的分析や説明に有用であることを実証してもらったとしてもいる。しかしながら、マルクスは彼の著作のどこにも広範かつ首尾一貫した「階級」の定義を与えておらず、そのため最も論争のある用語のひとつになっている。

マルクス主義者はマルクスの理論をさまざまに補強してきたが、一方、古代ギリシア・ローマ社会を理解する際にこの言葉を使うことは有用とはみなされなくなった。経済的な階級については客観的事実であるが、歴史分析的な用語としてあるいは政治的スローガンとして「階級」が使われるとなると、それはには自己意識的といった心理的な要素が含まれ、経済階級の一員という意識をもってその行動を決めるということが含意される。どの社会においても「階級」を定義することは難しいが、古代ギリシア・ローマ社会においては独特の難解さがある。もちろん「富める者と貧しい者」という二項対立において連帯があったことは間違いなく、闘争は政府機関の支配にあったので政治的階級闘争と似ている。しかし一方、土地の所有は経済的な階級と関係なく市民にのみ許され、また奴隷については同じ階級としての意識や行動はほとんど見られなかった。