あらかたひとりのブログ

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Body 身体

身体というものは、古代ギリシアおよびその後のキリスト教的世界観においては劣位なものとされてきた。自然の摂理として、主人が奴隷を支配し、男が女を支配するように、魂は肉体を支配すべきとされた。

現代の身体に関する知識との違いについては医学書に見ることができ、例えば意識の所在が脳、心臓、肝臓どこにあるのか、男性の「種」が脳、血液、全身どこでつくられるのかといった議論があった。

身体に対する意識について、古くホメロスにおいては衣服が人間を動物から区別すると信じられていたが、古典期のギリシアにおいては男性は裸であることが普通であり、恥を感じるのは野蛮人だけとされていた。また、教育や訓練によって身体を正しくコントロールすることが求められた。一方、女性の裸は恥に関係し続けたが、同時に凝った衣服や厚い化粧は欺瞞的で軽薄なものとされた。