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Calender 暦

古代ギリシアには単一の暦は存在しなかった。ほとんどの共同体は独自の暦を持っており、月の名前や新年の日も異なっていた。ただし少なくともどれもが太陰暦であった。月の名前は祭りや祀られる神々に由来し、例えばマケドニアにおけるディオスやアルテミシオスといった月はゼウスやアルテミスにちなんでいた。

それら暦の中で最もよく知られているのはアテナイの暦である。一年は理論上、夏至の後の最初の新月から始まり、ヘカトンバイオン、メタゲイトニオン、ボエドロミオン、ピュアネプシオン、マイマクテリオン、ポセイデオン、ガメリオン、アンテステリオン、エラフェボリオン、ムニキオン、タルゲリオン、スキロポリオンと続き、これらの名前はその月に行われる祭りにちなんでいた。各月の長さは29か30日であり、各年は354±1日であった。閏年は384±1日であり、「第二」ポセイデオンを加えることで作られた。ただし、これはセレウコス朝が用いたメトン周期のような規則的な方式はとっていなかった。

紀元前2世紀、アテナイでは純粋な太陰暦と祭りを管理するための暦を区別することがあった。またアテナイでは「プリタニー」暦も使っており、これは古典期においては1年を10に分割したプリタニーを単位とするもので、公式文書の日付に使用された。発見された碑文はしばしばこの祭りを管理するための暦とプリタニー暦の両方で日付を示している。