あらかたひとりのブログ

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Cemeteries 墓地

死者を埋葬する由緒正しい区域は、古代都市の社会を定義する上で重要な側面である。

初期鉄器時代地中海世界においては集落内に埋葬することが一般的であったが、紀元前8世紀ごろからは集落から延びる道沿いに埋葬されるようになった。墓地は通常小さなものが並んでおり2~3世代以上使われることはなかったが、アテナイのケラメイコスのように1000年を超えて使われた区域もあった。そして由緒正しい墓地への埋葬は、アテナイ市民の主要なシンボルであった。

都市と墓地の区別は古代を通じて固く守られ、変化があったのはキリスト教西ローマ帝国を変容させた時だった。ひとつはキリスト教徒が墓地にバシリカを建築してその区域が都市の中心となった場合で、もうひとつは都市の人口が減少した結果できた空き地が墓地として使われた場合であった。